家を購入する前にまず、家のタイプを知ることが大切です。マンションがいいのか一戸建てがいいのか、さらには新築にするか中古にするかで、かかる予算や費用が変わっていきます。購入が決まったら、お金のことやライフプランのことなど5つのことを考える必要があります。今回は家のタイプそれぞれのメリットデメリットや準備ポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
新築マンションの特徴とは?
新築マンションとは、竣工してから1年未満であり未入居物件のことをいいます。
たとえ竣工後1年未満であっても、一度でも誰かが入居した物件は新築マンションではなく中古マンションです。
新築マンションには最新設備が備わった物件が多いなどのメリットがありますが、価格が高めに設定されている、実物を内見できないといったデメリットがあります。
中古マンションの特徴とは?
中古マンションとは過去に入居者がいた物件のことです。
たとえ未入居物件であっても竣工後1年以上経過していれば中古マンションとなります。
また固定金利住宅ローンフラット35によると、中古住宅とは「借入申込日において築後年数が2年を超えている住宅または既に住んだことがある住宅」です。
不動産業界と金融業界とでは中古マンションの定義が異なることもあるため、購入前に詳しく確認しておくとよいでしょう。
注文住宅の特徴とは?
注文住宅とは、間取りや設備などをすべてオーダーして建てる一戸建てのことをいいます。
設計事務所などに依頼するとフルオーダーで建てることができますが、細かい部分をすべて決めていくため時間がかかりやすくコストも高くなりがちです。
また、数種類の間取りや設備が決められていてその中から選ぶセミオーダースタイルや、間取りなどがほぼ決まっている規格型住宅もあります。
注文住宅は、完成するまで時間がかかっても理想通りの家を建てたいという方に向いているといえるでしょう。
建売住宅の特徴とは?
建売住宅とは、不動産会社などが購入した土地に建てられた一戸建て住宅のことで、分譲地に建てられている場合は分譲住宅と呼ぶこともあります。
建物と土地がセットで販売されており、購入したらすぐに入居することも可能です。
間取りや設備はすでに決まっていて、購入者の好みで変更できないケースがほとんどですが、注文住宅よりもリーズナブルにマイホームを購入することができます。
できるだけ費用を抑えて、手間と時間をかけずに家を買いたい方に向いているのが建売住宅です。
中古一戸建て住宅とは?
中古一戸建て住宅とは、過去に居住者がいた一戸建てのことです。
また、フラット35によると、未入居の物件でも借入申込日において築後年数が2年を超えている場合も中古住宅になります。
新築一戸建てに比べるとリーズナブルなことが多く、購入前に物件を見て確認することが可能です。
築年数などにより修繕やリフォームが必要な物件もありますが、リノベーションして新築同様にすることもできます。
それぞれのメリットとデメリットを紹介
メリット |
デメリット |
おすすめの人 |
|
注文住宅 |
住む人の好みに合わせて家を建てることができる |
完成するまで時間がかかり実物の確認ができない |
時間がかかってもこだわりの家に住みたい人 |
建売住宅 |
土地と建物をセットで比較的リーズナブルに購入できる |
間取りや設備などを選べないことが多い |
費用を抑えて購入しなるべく早く入居したい人 |
中古一戸建て住宅 |
新築一戸建てよりも安く購入しやすく、リノベーションすれば新築並みの家にすむことができる |
建物が老朽化している場合は修繕費用がかかる |
できるだけ安く購入したい人・リノベーションして理想の家に住みたい人 |
新築マンション |
最新設備が整っており耐震基準を満たしたマンションに住むことができる |
価格が高めに設定されていることが多く実物を確認できない |
資産価値の高い新しいマンションで生活したい人 |
中古マンション |
実物を確認できて比較的安く購入できる |
設備やデザインなどが古いことが多い |
できるだけ安くマンションを購入したい人 |
注文住宅、建売住宅、中古一戸建て住宅、そして新築マンション、中古マンションのメリット・デメリットは表の通りです。
どんな人におすすめなのかもまとめましたので参考にしてみてください。
家を買う前に準備すべき5つのこと
家を買う前にはいくつか準備しておきたいことがあります。
マイホームを購入して理想の生活をするために重要なのは、家を買う前のプランニングです。
ここでは家を買うためのお金や買うタイミング、立地や構造など、家を買う前に準備すべきこと、考えておくべきことについて説明します。
<準備・検討すべきポイント5つ>
- お金のこと
- 買う時の年齢・ライフステージのこと
- 立地のこと
- 家の構造のこと
- 不動産会社のこと
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①お金のこと:年収に応じた適切な予算や費用
家を買う前に、まずお金のことを考える必要があります。
住宅ローンを利用して家を購入するのが一般的ですが、無理なく返済していくには年収に応じた適切な予算を組むことが大切です。
固定金利住宅ローンフラット35のデータによると、家の購入価格が年収の何倍になるかを表す比率「年収倍率」の全国平均は次のようになっています。
- 注文住宅:6.5倍
- 土地付き注文住宅:7.3倍
- 建売住宅:6.7倍
- マンション:7.1倍
- 中古戸建:5.5倍
- 中古マンション:5.8倍
これらを平均すると6.45倍です。
フラット35利用者のほとんどが家の購入のために年収の6倍前後の金額を借り入れていることがわかります。
年収の6倍前後を借入金額の目安のひとつにするとよいでしょう。
また、購入前後で発生する費用についても把握しておくことが大切です。
住宅ローンを組む場合は頭金を用意するのが一般的で、そのほかに諸費用などが必要になります。
- 頭金の金額の目安:住宅購入価格の10~20%程度
- 税金や手数料などの諸費用の目安:住宅購入価格の5~10%程度
当然、頭金が多いほど借入金額を少なくすることができます。しかし、万が一に備えた生活予備費や将来のための貯蓄を考慮して頭金の金額と借入金額を決めると安心です。
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②買う時の年齢・ライフステージのこと:どの時期に家を購入するか
家を買うときは、年齢やライフステージについても考える必要があります。
まず、家を購入するときの年齢についてみていきましょう。
国土交通省の平成30年度住宅市場動向調査報告書によると、世帯主の年齢は注文住宅(新築)、分譲住宅、中古戸建住宅、分譲マンションでは30代が最も多く、中古マンションでは40代・30代が多くなっています。
住宅ローンの返済期間は最長で35年が一般的なので、30代〜40代前半であれば計画的に完済できるといえるでしょう。
またライフステージについてですが、結婚したとき、子どもが生まれたとき、子どもが独立したときなどに家を購入する人が多いようです。
収入や家族構成、生活費などはライフステージごとに異なる可能性が高いため、自分にとってどの時期に家を買うのがベストなのかを見極めるとよいでしょう。
③立地のこと:希望の立地を考えておく
家を買う前には立地についても考えておく必要があります。
駅から近く買い物に便利なエリアに住みたいのか、駅から遠くても静かな環境に住みたいのかなど、家族の希望をまとめておくとよいでしょう。
子どもがいる家庭では通学の交通手段や、近くに保育園があるかなどを確認することも大切です。
また安心して生活するために、どんな災害の危険性があるのかをハザードマップなどで確認しておくことをおすすめします。
④家の構造のこと:家の構造を知っておく
家を買う前に家の構造について知っておくと安心です。
家の構造は木造・鉄構造・鉄筋コンクリート造の3種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。
木造は火に弱いのですが日本の風土に適している、比較的自由に設計できる、コストを抑えやすいといったメリットがあります。
鉄構造は木造よりも耐久性が高いというメリットがありますが、熱を伝えやすいため外気温の影響を受けやすいのがデメリットといえるでしょう。
またマンションに多くみられる鉄筋コンクリート造は、最も耐震性、耐火性、防音性に優れています。
しかし木造や鉄構造よりも重量が重いため、地盤改良が必要になるとコストが高くなり工期も長くなることを覚えておくとよいでしょう。
⑤不動産会社のこと
家を買うときは不動産会社に行く前に、ある程度の要望と予算についてまとめておくと話がスムーズに進みます。
住みたいエリアや間取り、購入する時期やおおまかな予算などをまとめておくとよいでしょう。
また新築マンションの仲介が得意な不動産会社もあれば、分譲住宅をメインに扱っている不動産会社もあるため、希望する住宅スタイルに強い会社を選ぶのもおすすめです。
まずホームページで取り扱い物件を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。
購入の準備が整ったら不動産会社へ
家を買う準備が整ったら、不動産会社に予約を入れて訪問しましょう。新築物件であればモデルルームを、中古物件なら実際の建物を見学することも可能です。
見学のときには間取りや設備、部屋の向きなどの要望をリストにして持っていくとよいでしょう。
またあとからじっくり検討するために室内・屋外の様子を撮影しておくのもおすすめです室内の様子や建物の外観、周辺環境も合わせて確認しておきましょう。
購入が決まったら物件購入の申し込みをすることになるので、不動産会社を訪問したときに申し込みに必要なものを確認しておくと安心です。
万全な準備をして家を買おう
この記事では家を買う前に準備しておきたいことや、住宅スタイルによるメリット・デメリットについてご紹介しました。
- マンションと戸建て、新築と中古のメリット・デメリットを把握する
- お金のことや買う年齢、ライフステージを考慮してプランニングする
- 物件の立地や構造についても把握しておく
- 希望する住宅スタイルに特化した不動産会社を選ぶとよい
家を買うのは人生の一大イベントといえます。
納得のいく買い物をし理想の生活を送るためにも、家を買う前の準備について覚えておくとよいでしょう。
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