ペットがいる家は売却価格が下がるのでしょうか?新型コロナウイルス流行の影響で、ペットを飼う家庭が増加しています。
ペットを飼っている家を売却したい場合、売却価格にどう影響するのか、価格を下げないためにはどうすればいいのか、解説いたしましょう。
「ペットを飼っている」からといって売却価格は下がらない
結論から言いますと、「ペットを飼っている」という理由だけでは売却価格が下がることはありません。
理由は、家を売却の査定に出した時に見られるのはあくまでも「家の状態」だからですペットを飼っていなくても、柱に傷みがあったり、床に傷があったりすれば、価格は下がります。
つまり、ペットを飼っていても、家の状態が良好であれば、高い価格で売却できる可能性はあるのです!
ペットを飼っている家の売却価格が下がりやすい要因
ペットを飼っている・昔飼っていたことが直接の原因でないにしろ、家の売却価格が下がりやすい傾向はあります。
その理由は、ペットを飼っていることによって家の状態が悪くなりやすいからです。
その要因として以下の4つがあります。
- ペットの臭いや汚れ
- ひっかき傷による壁紙や床の傷み
- 抜け毛により排水管のつまり
- ノミやダニの発生
順番に解説いたします。
ペットの臭いや汚れ
ペットと一緒に住んでいる人にとってはあまり気にならないペット臭。
しかし、家を査定に来た人や内覧に来た人にとって、ペットの臭いはすぐにわかるものです。
壁紙や床に染み付いた臭いは簡単には取れないので、臭いが掃除で取れない場合は張替えが必要になってくるでしょう。
同じく、ペットによる汚れも評価を下げる要因。ペットを室内飼いしていると、排泄物や動物の抜け毛によって汚れやすく、気づかないうちに汚れがたまりやすいです。
ひっかき傷による壁紙や床の傷み
ペットが家の中を走ったり、爪でひっかいたりすると、壁紙や床が傷みます。
壁紙が破れる、床に細かい傷がつくだけでなく、酷い場合は床に凹凸ができるほどの大きな傷がある家もあるかもしれません。
このような傷みは査定時にも、内覧者にもいい印象を与えられないので、補修が必要です。
先ほどの臭いや汚れの対策もあるので、売却を決めたのであれば、張替えを考えたほうが良いでしょう。
抜け毛により排水管のつまり
水回りにも注意が必要です。中古物件の場合、水回りの汚れは売却に大きく影響します。
ペットをお風呂に入れたり、ペットの服を洗ったりすると、排水管にどうしてもペットの毛が流れるもの。さらに、家族の服にもペットの毛は付きやすく、いつもの洗濯でも毛が排水溝に流れ、ペットがいない家庭よりも排水管がつまりやすくなります。
家の中だけでなく、外の排水管にも注意しましょう。例えば、ベランダでペットブラシを使用すると、排水管に毛が流れやすいです。
売却時に詰まっていない場合でも、ペットの毛で詰まりやすくなっているのでは?と購入希望者からは思われるので、排水管のクリーニングも検討すべきでしょう。
ノミやダニの発生
ペットを飼っているとどうしても発生しやすいノミとダニ。特に畳やカーペットはノミやダニが発生しやすいので、注意しましょう。
ペット自身には予防接種などによる対策を行ない、お部屋にはダニ・ノミ退治用のスプレーを使用して室内を清潔にすることが大切です。
売却価格を下げないための対策
売却価格を下げないためにはどのような対策をすべきなのか、以下にまとめました。
- 補修をして臭い・汚れと傷みを改善
- セルフで補修が難しい箇所は業者に依頼
- ハウスクリーニングを依頼する
補修をして臭い・汚れと傷みを改善
ある程度のペットの臭いや汚れはセルフで対応が可能。住み始めてまだ日が浅く、臭いも傷もそれほど酷くない場合はホームセンターで売っている消臭剤や補修材で対応できます。室内の消臭には、一般的な消臭剤よりもペット臭対策に特化した洗剤がおすすめです。
気をつけたいのが、仕上がり。張り替えるのとは違い、「綺麗に補修する」よりも「傷を目立たなくする」目的のほうが大きいです。居住歴や臭いや傷の程度によって、張替えをするのか、補修で対応するのかを決めるとよいでしょう。
ただし、臭いは家族ではなかなか気づかないので、家族以外の方に確認してもらうと安心です。
【市販の補修材一例】
クロスの修繕用の接着剤 | めくれた壁紙の補修に。めくれた部分をちぎられる前に接着しましょう。 |
ファイバーテープ | 穴が開いた壁の補修に。パテを塗る前に貼ります。 |
補修用パテ | チューブ式の物が便利!ちょっとした穴や段差を埋められます。 |
クレヨンタイプの補修材 | ちょっとした傷や凹みの修繕に。フローリングの色に合わせて選べます。 |
【ペット臭対策一例】
重曹 |
洗剤なしで壁紙を掃除するのにおすすめ! お湯2Lに対して重曹25gいれてスプレー容器に入れて使いましょう。 |
ペット用品専用の洗濯洗剤 | ペット臭やペットの汚れに特化した洗剤。無添加・無香料のものもあります。 |
スプレータイプの消臭剤 | ソファーやカーペットに。散布後水に戻るなど、ペットの安全に配慮したものもあります。 |
セルフで補修が難しい箇所は業者に依頼
壁紙や床の傷みが激しい、市販の洗剤では臭い・汚れがとれないという時は張替えも考えましょう。
壁紙の張替えをする場合、一番狭い空間のトイレでも3〜6万円、4.5畳の広さをフローリングにする場合、約6〜10万円が目安です。業者に依頼する場合は依頼料として数万円上乗せになります。
材料が揃えばセルフでも張替えは可能ですが、DIYが全く初めての方には難しいかもしれませんので、無理をせずに業者に依頼をしましょう。
お部屋ごとの張替え相場や、DIYでした時との違いについては下記で紹介しています。
関連記事:
『絶対に後悔したくない壁紙(クロス)リフォーム|費用相場やポイントをくわしく解説』
『床の張り替えリフォームは費用はいくら?メリット・デメリットやフローリングの3つの事例を紹介!』
どこまで売却前に対応すべきかは信頼できる不動産会社と相談し、念入りに考えておきましょう。
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ハウスクリーニングを依頼する
壁紙や床の張替えは予算的にもあまりしたくないという場合は、ハウスクリーニングがおすすめ。セルフの掃除では取り切れない臭いや汚れも落としてもらえます。
こちらもハウスクリーニングを行なったからといって、売却価格が必ずしも上がるわけではありませんが、壁紙や床の張替えよりも費用を抑えながら、清潔感のある家をアピールできます。
【ハウスクリーニング費用の目安】
3DK〜3LDKの家全体をハウスクリーニング | 45,000円〜80,000円 |
浴室 | 15,000円前後 |
洗面所 | 9,000円前後 |
排水管(高圧洗浄) | 20,000円~30,000円 |
※排水管のクリーニングですが、マンションの場合、各家の排水管が繋がっているということもあり、定期的に洗浄が行なわれることが多いようです。
頻度については各マンションの管理組合に確認してみましょう。
売却を考えているマンションのハウスクリーニングについては下記でも紹介していますので、是非ご覧ください。
関連記事:『マンション売却にハウスクリーニングはするべき?費用や業者の選び方など解説!』
ペットがいる家を売却する時の注意点
ペットがいる家を売却する時に注意したいことは2つです。
注意を怠ると、印象が悪くなるばかりでなく、大きなトラブルになる可能性もあります。
- ペットを飼っていたことは隠さずに告知
- 修繕ができていない箇所も不動産会社に伝える
ペットを飼っていたことは隠さずに告知
ペットを飼っていることは必ず隠さずに告知しましょう。例え、ハウスクリーニングや修繕などで、ペットがいた痕跡を消せていたとしても、ペットがいたことが買主に知られると、契約不適合責任となって損害賠償に発展しかねません。
売却価格を下げたくないからと行なったことが、逆に大きな損失になるので、隠さず不動産会社に告知をしてください。
修繕ができていない箇所も不動産会社に伝える
ペットによる汚れや傷に関わらず、経年劣化などによる欠損も必ず不動産会社に知らせましょう。
査定時に不動産会社も確認はしますが、万が一見逃し、買主自身が発見をした場合に大きなトラブルになります。
修繕できてない箇所はどこなのか、欠損がある箇所はどこなのか、欠損の大きさに関わらず正直に伝えることが大切です。
引っ越し前に内覧希望者がいた場合
引っ越し前に内覧を希望する方が現れることもあるでしょう。その場合にやっておくべきことは3つあります。
- 修繕できる箇所は修繕する
- ペットの臭い対策をする
- 内覧対応時はペットは不在となるようにする
修繕できる箇所は修繕する
引っ越し前であっても、目立つような傷は内覧希望者にとってはマイナス印象です。修繕できる箇所はできるだけ修繕しておきましょう。
室内をきれいに掃除し、整理整頓を忘れずにおこなってくださいね。
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ペットの臭い対策をする
内覧希望者が訪れる時間の間際まで、ペットの臭い対策をしましょう。カーテンやソファー、壁紙は臭いがつきやすいので、念入りに消臭剤を使用し、換気を行なっておきます。
内覧対応時はペットは不在となるようにする
内覧希望者もペットを飼っている場合気にされないこともありますが、基本的にペットは他の家族に散歩に連れて行ってもらう、一時的に預かってもらうなどして、ペットは家の中にいないようにしておきましょう。
家族以外の人が家の中に入って興奮状態になると、ゆっくりと内覧してもらえない可能性もあるからです。外出してもらうことで部屋が汚れることも防げます。
この他、居住中に内覧があった場合の注意点をまとめた記事もあるので、こちらも参考にご覧ください。
関連記事:『居住中物件は売れない?住みながら売却するメリット・デメリットを解説』
ペットがいても売却価格を下げないように対策できる!
ペットがいることが直接的に売却価格を引き下げる原因になることはありませんが、ペットがいることで発生する価格を下げる要因はどうしてもあります。
ご紹介した対策・注意点を基に、対策をして、納得のいく家の売却を実現させてください!
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