最上階の角部屋はマンションで人気のある間取りのひとつです。最上階の1番端にあり、片方に隣室がある部屋になります。上の階や片側の隣室のことを考えなくてよい点や、2方向に窓を設置できる点などが特徴的です。
この記事では、最上階の角部屋について、メリットとデメリットをはじめとした特徴と対策を紹介していきます。
マンションの最上階で角部屋という間取りをわかりやすく紹介していきます。ぜひ物件選びの参考にしてください。
最上階と角部屋のそれぞれの定義を確認しておこう
まずは、「最上階」と「角部屋」の定義について確認しておきましょう。
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最上階の定義
最上階は、複数フロアがある中の一番上のフロアのことを指します。
階が上に上がるにつれて価格や家賃が比較的上がっていくので、最上階は建物のなかでも1番高価な物件が多い傾向があります。
階数があるマンションだと、最上階からの眺望は良好です。外の音も響きにくいので、静かに暮らすこともできます。
角部屋の定義
角部屋は、マンションの端にあり片側のみ住居がある部屋のことを指します。角部屋に住むと片側にしか住居がないので、他の住人と接する機会が少なくなります。騒音などは中部屋よりも気にしないで暮らすことができます。
また、窓が2面以上あるので、多方向から採光を取り入れることできます。日当たりや通風が良好なのが角部屋の特徴です。
最上階の角部屋に住む6つのメリット
マンションの最上階の角部屋は、眺めを楽しめることはもちろん、日当たりや通風が良好であったり、人の行き来が少ないなどのメリットがあります。1つずつ詳しく解説していきます。
①眺めを楽しむことができる
まずは眺めがよいことです。最上階ならではのメリットといえるでしょう。そのマンションの立地や周辺環境にもよりますが、高い建物があって邪魔にならなければ、部屋からの景色を楽しむことができます。
とくに、夜景、花火など、部屋にいながらにして家族で楽しむことが可能です。周囲に高い建物がなければカーテンをしなくても見られる心配がないため、部屋全体に開放感が生まれることも魅力といえます。
また、角部屋のため複数の面に窓があります。窓からの眺望を色々な角度から楽しめるというメリットも、最上階の角部屋の醍醐味といえるでしょう。
②日当たりと通風が良い
日当たりと風通しのよさも最上階、角部屋のメリットです。角部屋ならではのメリットとして、2方向の窓から日差しや風が入ってきます。
1日を通して日当たりがよいため、日当たり重視の人はもってこいの間取りになりますが、周辺環境によっても日当たりは異なります。自分が部屋にいることの多い時間帯と同じ時間帯に内見をしておきましょう。
また、風通しに関しても2面以上の窓から風が入ってくるため、換気がしやすく湿気をためないで済みます。カビが発生しにくいというメリットを実感することもできるでしょう。
③騒音が気にならない
マンションなら遭遇することもある騒音問題も、最上階の角部屋ならほとんどありません。単純に上の階や片方の隣の部屋からの生活音を感じなくて済むのはメリットといえるでしょう。
音に敏感な人や騒音トラブルに巻き込まれたくない人にはオススメのほか、人が歩く音や車の音なども、気にならないレベルになるでしょう。
④人の行き来が少ない
マンションの最上階の角部屋は、人の行き来も少ないです。廊下の端に位置するため、ほかの住人が自分の部屋の前を通ることが、基本的にはありません。中部屋だとデリバリーなどの宅配や荷物の配達など、意外と通る人は多いです。
静かな環境とプライバシーを確保できる部屋というメリットがあります。
⑤ベランダやバルコニーが2つついていることがある
ベランダやバルコニーに関しても、最上階の角部屋ならではのメリットがあります。角部屋のため角に位置しており、ベランダやバルコニーが2つの方向についている物件もあるためです。
バルコニーやベランダが2つあれば洗濯物も干しやすく、ガーデニングに家庭菜園など、自分の好みの家づくりのバリエーションが広がります。
⑥最上階は虫が出にくい
最後のメリットは虫です。こちらは最上階ならではのメリットといえるもので、ゴキブリや蚊、ムカデなどといった虫と遭遇しにくく、苦手な人にとってはうれしいポイントでしょう。
しかしながら、最上階といっても、高さがないマンションの場合は、配管伝いに虫が上がってくることもあります。10階以上の高さがある高層マンションなら、よりメリットを感じられるはずです。
最上階の角部屋に住む6つのデメリット
最上階ならではのデメリット、角部屋におけるデメリット、それぞれを合わせもつ特徴がある最上階の角部屋ですが、具体的にはどのようなデメリットがあるかを紹介します。
①夏は暑く、冬は寒い
マンションの最上階は、低中層階より外気の影響を受けやすい特徴があります。夏は暑く、冬は寒いといったデメリットです。
日当たりがよく、屋上の近くで窓の数も多いため、太陽の熱が伝わりやすい特徴があります。そのため、夏は室温が上昇しがちです。冬は上下左右に部屋がある中部屋と違い、熱が外に逃げやすく部屋が冷えやすい特徴があります。
冷暖房の光熱費がかかるというデメリットを考え、断熱性に優れた壁を使っている物件を選ぶなど、物件選びの際に考慮する必要があるでしょう。
②地震の揺れが大きい
地震の揺れが大きいというデメリットもあります。建物の構造として高層階のほうが揺れは大きく、長くなる傾向があるためです。
また、いざというときエレベーターが故障・ストップしてしまうこともあるため災害時の避難ルートを確認しておくとよいでしょう。小さな揺れでも大きく感じることもあります。子どもがいる家庭では、体感震度が大きくなるということも考えておきましょう。
③物件価格が高い
最上階の角部屋は物件価格や家賃が高くなりやすいデメリットがあります。一般的に賃貸であれば、家賃は上の階に行けば行くほど、高くなりがちです。人口が密集しマンションの階層で日当たりや風通しが大きく変わる場合は、価格に開きが生まれるケースが多い傾向にあります。
最上階の角部屋でないといけないか、自分のライフスタイルと照らし合わせてみてくださいね。 >>プロフィールはこちら
④隣の建物と距離が近い
隣の建物との距離の近さもデメリットといえるかもしれません。都心部ではマンションが密集するケースもあります。その際、隣接する同じ高さくらいのマンションからの視線が気になることもあるでしょう。
内見の際に、どの程度見られてしまうか、視線が気になるかは確認しておく必要があります。窓の配置やバルコニーなどの位置も合わせてチェックしておくとよいでしょう。
⑤空き巣が入る可能性が高い
マンションの最上階だからといって、空き巣の心配がいらないというわけではありません。条件が重なると最上階でもリスクが高まる恐れもあります。空き巣の侵入経路で多いのは、マンションの屋上から外壁の足場を使ったり、ロープで降りてきたりといった方法を使い、ベランダやバルコニーに到達するという手口です。
屋上への出入りが自由なマンションに住んでいる場合、最上階でも注意が必要です。逆に空き巣に狙われるリスクが高くなることも想定しておきましょう。
⑥車や風の音が響きやすい
最上階の角部屋では、窓の数が多いことが考えられるため、室外の騒音が聞こえやすくなります。壁面が少ない分、外からの車の音や風の音などが響きやすいでしょう。
また、最上階では風の音が気になることもあり、強風の日などは音が気になって眠れないということも。
このデメリットも、内見した際に防音対策が施されているかなど、確認するようにしておきましょう。
最上階の角部屋の暑さ&寒さ対策!
最上階は、夏は暑く、冬は寒いもの。対策としては、断熱カーテンやコルクマットを活用するなどがあげられます。 詳しく解説していきます。
①断熱カーテンを使おう
最上階の角部屋に住んでいるとき、暑さや寒さで困ることもあるでしょう。外気に影響を受けやすいため、手軽にできる暑さ寒さ対策が必要になります。
夏の暑さと冬の寒さに両方対応できるものとして、断熱カーテンというものがあります。外からの熱気や冷気の侵入を防いでくれるため、活用しやすいインテリアといえるでしょう。
ただ、最上階の角部屋の日当たりのよさや風通しなどのメリットを活かすために、暑さや寒さが特に厳しい期間に使用し、それ以外は取り外して扱うなど、メリハリをつけたいところ。メリットとデメリットを考えた快適な暮らしをおくれるでしょう。
②プレイマットやコルクマットを活用する
次にプレイマットなどのマットを活用する方法です。床が冷えてしまう冬の寒さ対策には、下の階への防音対策にもなるプレイマットなどがオススメです。
ジョイント式のマットなら切り外しができ、貼りつけるだけで滑り止めにもなる上、小さな子どもがいる家庭では安心して多用途に活用できます。
洗って何度も使え、手ごろな価格設定など、使い勝手がよいアイテムのため、色と素材の気にいるものを探してみるとよいでしょう。
ほかの住人の迷惑にならないよう、こまめな手入れをしながら取り入れてみましょう。 >>プロフィールはこちら
最上階の角部屋の防犯対策
最上階の角部屋に住むといっても、防犯対策は必須。最上階でも、不審者が屋上から降りてくるケース、角部屋でもベランダの雨樋を上ってくるケースがあります。
- 窓と玄関の鍵は外出時必ず閉めておく
- 防犯グッズを活用する
- シャッターを活用する
以上、3点を紹介していきます。空き巣などの被害に遭わないように、最上階でも防犯意識を保っておきましょう。
①窓と玄関の鍵は外出するたび必ず閉める
まずは施錠についてです。窓と玄関の鍵は外出するたびに、閉めるようにしましょう。玄関は当たり前として、窓は意外と盲点になることが多いようです。最上階だから問題ないと思わず、窓の防犯もしっかりとしておく必要があります。
さらに、より強固にセキュリティを実施するなら、窓ロックというアイテムがオススメです。接着剤などを使わずにカンタンに取りつけられるものとして重宝します。
窓を割り、鍵をはずされ、侵入されてしまいそうな場合でも、窓ロックがしてあれば、窓自体が開かないため、侵入を防ぐ確率が高まるでしょう。
②防犯グッズを活用する
次に防犯グッズを活用する方法です。防犯グッズはいくつもの種類がありますが、代表的なものとしては、防犯アラーム、窓フィルムなどがあります。
防犯アラームは、窓の開閉やガラスの破損にセンサーが反応し、大音量のアラームが鳴動する仕組みです。
窓フィルムは、窓に貼るだけで強度が高くなるアイテム。一度貼ってしまうと剥がせないこともあるため、管理会社に確認しなければなりません。
しかしながら、空き巣は侵入に5分以上かかる家を避ける傾向があるため、ガラス窓に穴が開かず、ヒビが入るだけで済む窓フィルムは、侵入防止に役立つでしょう。
③シャッターを活用する
最後はシャッターを活用することです。窓の防止策にはシャッターを設置するのも効果的。シャッターをしているだけで、侵入の抑止力になります。シャッターは後づけができることもありますが、まずはマンションの管理会社に確認してから設置するようにしましょう。
外からのぞかれる心配もありません。家族で過ごしているなら窓ロック、防犯アラームなどとともに、シャッターも活用すると防犯対策はバッチリです。
角部屋と中部屋を比較してみよう
- 外気の影響を角部屋ほど受けない
- 物件価格並びに家賃が割安
- 両隣に部屋があるため、外からの騒音が聞こえにくい遮音性がある
中部屋は角部屋とは違い、窓が1面しかないため、外気の影響を受けることが少ないです。そのため、冷暖房の効きが比較的よく、光熱費において経済的といえる特徴があります。
中部屋は四方を部屋に囲まれていることも多く、窓が少ないため、外気温の影響を角部屋ほど受けません。また、物件価格は最上階や角部屋と比べても割安です。加えて、両隣に部屋があるため、外からの騒音も部屋の中まで届きにくい特徴があります。
高層階と低層階または中層階を比較してみよう
- 低、中層階では高層階とくらべ、エレベーターを使わず、階段で上り下りがしやすい
- 1階や高層階などより、物件数が多い
- 高層階より日当たりや風通しは、周辺環境の影響を受けやすい
- 高層階にくらべ家賃や物件価格が割安
- 上下左右を部屋で囲まれているため、騒音問題をより抱えることがある
- 高層階にくらべ虫が発生しやすくなる
高層階と低層階、中層階とを比較してみると、日当たりや外気の影響、音の問題などが異なっています。
低、中層階ではエレベーターを使わなくて済むことも多く、階段で移動しやすいです。また、物件数自体が高層階より多い傾向があります。肝心の日当たりや風通しは、高層階にくらべ周辺に高い建物があれば日陰に入るなど、影響を受けやすかったり、賃料に関しては、割安だったりするのが特徴です。
しかしながら、上下左右を部屋に囲まれているため、住人の騒音をダイレクトに感じてしまうケースも。さらに高層階にくらべ虫が発生するなど、メリットだけではない特徴も合わせもっています。
最上階の角部屋もデメリット対策が必要!
最上階の角部屋はさまざまな特徴がありますが、メリットとデメリットがはっきりしています。眺望や日当たり、通風が良好な反面、外気の影響を受けやすかったり、価格が高いなどのデメリットもあります。
それぞれのメリットとデメリットをよく把握して、対策をしながら住むことが大切です。
物件選びの際は上記を参考にするほか、マンションの周辺環境や選んだ部屋の位置、セキュリティまで確認しておきましょう。
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