35坪というのは、多くの人が目安にする平均的な住宅の広さです。
ただ、実際にはどのくらいの広さなのか、何人家族が住むのに向いているのか、どんな間取りがおすすめなのか、疑問に思うことが多いですよね。
この記事では、35坪の住宅についておすすめの間取りや注意点、費用相場などを詳しく解説していきます。住宅の購入を考える際の参考にしてみてください。
35坪ってどのくらいの広さ?
35坪の住宅とはどのくらいの広さなのか、坪数を聞いただけでは具体的にイメージできないですよね。広さのメージは平米数(㎡)のほうが分かりやすい人もいれば、逆に畳数のほうが分かりやすい人もいます。
ここでは35坪を平米数と畳数に変換するとどのくらいの広さなのかを解説します。自分が認識しやすい方の単位で広さをイメージしてみてください。
35坪は約115.7平米
1坪は「1辺を6尺(約1.818m)とする正方形」と定められています。平米で換算すると1坪は約3.3㎡となり、35坪は約115.7㎡になります。
35坪は約70畳
1坪は約2畳の広さなので、35坪は約70畳となります。例を挙げると、柔道の公式試合の試合場が50畳(約30坪)なので、70畳は柔道の試合場よりも一回り大きい広さとイメージすることができます。
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35坪の家のおすすめ間取りは?
35坪の家は平均的な大きさで決して広いわけではないため、快適に暮らすためには間取りを工夫する必要があります。
以下からおすすめの間取りを紹介するので、ぜひ取り入れてみてください。
①天窓を作る
天窓とは「トップライト」とも呼ばれ、天井に設置する窓のことを指します。間取りに天窓を取り入れることで、自然光を取り入れた開放的な空間を作ることができます。
真上から光が差し込むため採光性に優れており、通常の窓と比べて3倍もの光を取り入れることができるのが天窓の大きな特徴です。
天窓には開閉式と固定式があり、開閉式の場合は換気の面でもメリットがあります。
特に夏場は熱い空気を上から逃がして室内の温度調節をしてくれるため、快適に過ごすことができます。ただし日照量が多い日は光と熱を取り込みすぎてしまうため、ブラインドやカーテンを設置するといいでしょう。
②ロフトを作る
ロフトとは屋根裏の空間を利用したスペースのことで、天井高は1.4mまで、広さは下の階の床面積の2分の1未満といった条件を満たすことで設けることができます。ロフトのある間取りは、天井が高くなることで開放感を得られ、さらに収納スペースや生活スペースを確保しやすくなるというメリットがあります。
さらに、ロフトは居室部分とは異なり床面積に算入されないため、固定資産税の課税対象面積にも含まれません。そのため税金面でもお得になるのもうれしいメリットです。
ロフトは収納スペースとして使用することはもちろん、寝室や書斎、子供部屋などさまざまな用途で活用することができます。ただし屋根に近い分暑くなりやすい点や、大きな窓をつけることができないため暗くなりやすい点には注意が必要です。
エアコンや換気扇を取り付ける、採光用に小さな窓を複数設けるといった工夫をすることでデメリットをカバーしましょう。
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③収納スペースを設ける
収納スペースが広すぎると生活空間が狭くなり、収納スペースが狭すぎると後から収納家具などを増やさなくてはいけなくなります。適切な場所に適切なスペースの収納場所を確保することが限られた広さを有効に使うためには重要です。
一般的に、戸建て住宅の適切な収納面積は12~15%程度といわれています。35坪の住宅で収納率を15%とした場合、収納スペースに適切な面積の目安は5.25坪、畳数にすると約10.5畳となります。家庭によって荷物の量や内容が異なるため、使いやすい場所に必要な分の収納スペースを設けるようにしましょう。
使いやすくて人気のある収納としては、パントリー、シューズクローク、ウォークインクローゼットなどがあります。
必要なものをまとめて収納するため、管理がしやすくておすすめです。
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④水回りを集中させる
キッチンや洗面所、浴室、トイレなどの水回りを1か所に集中させる間取りは、費用の面でも家事動線の面でもメリットがあります。
水回りが散らばって配置されていると配管工事が複雑になり、建築費用も高くなってしまいます。配管が1か所にまとまっているだけで費用を抑えられるだけではなく、定期的に行わなくてはならないメンテナンスもスムーズに行うことができます。
家事動線の面でも、水回りがまとまって配置されていることでメリットがあります。朝や夕方の忙しい時間帯は、キッチンで料理をしながら洗面所で洗濯機をまわして、お風呂を沸かして…と家事を同時進行でこなすことが多いでしょう。
家事をする場所が近くにまとまっていることで無駄な動きを減らしてくれるので、共働きや子育て中の家庭には特におすすめです。
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35坪の家を建てる際の費用相場は?
注文住宅を建てる際の坪単価は、全国平均額が67万円ほどになります。ローコスト住宅メーカーの場合はさらに安く、高級住宅メーカーの場合はさらに高くなります。また、木造の場合は平均より安く、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の場合は平均よりも高くなります。
地域によっても価格に差はありますが、ここでは平均的な坪単価で費用相場を紹介します。
35坪の家の場合、建物の建築費用は坪単価を67万円とすると、2,345万円になります。建築費用に加えて付帯工事費用や諸費用を合わせた総額は3,000万円程度となるため、35坪の住宅の相場は3,000万円前後となります。
35坪の家を建てる際の注意点とは?
せっかく家を建てるなら、失敗や後悔はしたくないですよね。家を建ててから後悔する事例で多いのが、間取りを考える段階で実際の生活をイメージすることが不十分だったことで起きる不具合です。
35坪の家を建てる際に気をつけるべきポイントは次の3つです。
- 4LDK以上の間取りは大きな空間を取りにくい
- ライフステージの変化を想定しておく必要がある
- 音の問題に配慮する必要がある
それぞれ解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
①4LDK以上の間取りは大きな空間を取りにくい
35坪の一般的な間取りは3LDKです。3LDKの場合、家事動線や生活動線を意識したゆとりのある間取りにすることができます。個々の部屋を狭くすれば4LDKの間取りも十分可能ですが、空間の使い方や動線には配慮が必要です。
4LDKにしたい場合は、部屋の配置を回遊しやすいよう工夫して廊下がほとんどない間取りにするのがおすすめです。家事や生活の動線をスムーズにし無駄なスペースをなくすことができるため、空間を有効に使うことができます。
②ライフステージの変化を想定しておく必要がある
35坪の住宅は3LDKや4LDKの間取りがほとんどなので、各部屋の使い方は長期的な視点で計画しておくことが大切です。子どもが未就学児や小学生のとき、思春期や受験期、独立後、自身の退職後や介護が必要になる頃など、家族の生活は数年のスパンで目まぐるしく変化していきます。
35坪の住宅の場合は部屋の数や広さにも限りがあるため、ライフステージの変化に応じて部屋の用途も変えられるように考えておきましょう。
代表的なものとしては、1つの広い部屋を後付の仕切りや家具で2つの部屋に分ける間取りがあります。ドアや照明などを2つずつ設けておけば、大きな1つの部屋としても2つの個室としても使用することができます。
③音の問題に配慮する必要がある
快適に過ごすために忘れてはいけないのが、生活にまつわるさまざまな音の問題です。35坪の住宅は無駄なスペースがないように間取りを工夫することが多いですが、配置にも気を配らなければ住んでみてから後悔することがあります。
具体的には、リビングのすぐ近くにトイレを配置したため来客時に音が気になる、寝室と浴室が近いことで夜遅くに入浴する家族の音が気になる、といった事例があります。
間取りを決める際には生活音も想像して、部屋の配置や窓の位置などを検討することが大切です。
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35坪の間取りは何人家族に最適?
国土交通省による「誘導居住面積水準及び最低居住面積水準」では、住宅で快適に生活するために必要な広さは3人家族で100㎡、4人家族で125㎡とされています。坪数にすると、3人家族で約30坪、4人家族で約38坪となります。
そのため35坪の住宅は3〜4人家族に最適な広さといえます。夫婦と子どもが1〜2人という家族であれば、十分快適に過ごすことができるでしょう。
35坪の住宅で理想的な暮らしを
この記事では、35坪の住宅についておすすめの間取りや注意点、費用相場などを詳しく解説しました。
35坪は平均的な広さで、3〜4人家族に向いています。おすすめの間取りは3LDKですが、工夫次第では4LDKも可能です。家族構成やライフスタイルに応じて間取りを工夫することで、快適に過ごすことができます。
住宅の購入を考える際はこの記事で紹介したポイントを参考にしてみてくださいね。
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