サンルームは、開放的な雰囲気を演出できるため憧れますよね。サンルームを設置してから「想像と違った」と後悔しないか心配な方もいるでしょう。
この記事では、サンルームのメリットやデメリットや年間の固定資産税の相場なども紹介しています。納得のいくサンルームを作れるよう、ぜひ参考にしてください。
サンルームは”家の外側へせり出すように作られたガラス張りのスペース”のこと
サンルームとは、家の外側へせり出すように作られた、ガラス張りのスペースを指します。おもに洗濯物を干したり、セカンドリビングとして使ったりする家庭が多いです。
サンルームの種類はガーデンルームタイプ・テラス囲いタイプ・バルコニータイプの3つ。
①ガーデンルームタイプ:
もっとも気密性があり高額なタイプ。基礎部分にコンクリートを使って建てられるので、大掛かりな工事が必要。
②テラス囲いタイプ:
テラスの側面をガラスで囲ったタイプ。ガーデンルームタイプよりも簡易的な造りなので、やや気密性に劣るが、設置費用を抑えられる。
③バルコニータイプ:
既存のベランダやバルコニーの上部をガラス張りにしたタイプ。土台を構築しないので施工日数が短く、費用も抑えられる。
サンルームの種類は、予算や家の造りに合わせて、最適なものを選びましょう。
マンションでも作れる?
サンルームをマンションに増設するのは、やや難しいでしょう。
マンションは一軒家と違い、ベランダやバルコニー、玄関ポーチなどが共用部分として扱われます。そのため、居住者がサンルームを設置すると、管理規約違反で罰せられる可能性が高いのです。
どうしてもサンルームを作りたい場合は、まずマンションの管理会社や、大家さんへ相談しましょう。築古物件などリフォームを前提とした物件では、例外的にサンルームを作ることが許可されるケースもあります。
確実にサンルームが欲しい場合は、あらかじめ設置されている物件を探すとよいでしょう。間取り図にSRと書いてある物件には、サンルームがついています。
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間取り図で「SR」と書いてある物件にはサンルームがついているので、確認してみてくださいね。 >>プロフィールはこちら
サンルームを作ってよかったこと3選!
サンルームを設置するメリットは、以下の3つです。
- 天候を気にせず洗濯物が干せる
- セカンドリビングとして使用できる
- 子どもやペットの遊び場に使える
このように、自分たちの暮らしに合わせて、さまざまな使い方ができます。
サンルームなら、突然雨が降ってきても安心です。洗濯物を取り込むために急いで帰宅する必要もないほか、花粉やPM2.5などの有害物質から洗濯物を守れます。
イスやテーブルなどを置いて、セカンドリビングとして使うのもおすすめです。ホームパーティーやBBQが気軽にできるので、ゲストを招いて、おもてなしするのもよいでしょう。
またサンルームがあれば、子どもやペットを目の届く範囲で、のびのび遊ばせてあげられます。サンルームの魅力は、ライフスタイルに合わせて空間を有効活用できることだといえるでしょう。
サンルームを作って後悔したことは?
ここからは「サンルームを作って後悔したこと」を6つ紹介していきます。
- 洗濯物が意外と乾かない
- ガラス張りなので汚れが目立つ
- 設置費用が高い
- 固定資産税、登記費用などがかかる
- 雪によって破損する可能性がある
- 雨漏りしてしまう
実際にサンルームを作った方が、後悔しやすい事例はこちらの6点です。デメリットもきちんと把握し、満足できるサンルームになるようチェックしていきましょう。
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後悔ポイント1:洗濯物が意外と乾かない
洗濯物を干すスペースに使われやすいサンルーム。しかし実は、意外と洗濯物が乾きにくくて困るケースも多いのです。
洗濯物が乾きにくい原因は、サンルームの気密性がやや低いことにあります。気密性が低い分、外気や湿気の影響を受けやすいため、寒くなる冬場やジメジメする梅雨の時期は、洗濯物が乾きにくくなってしまうのです。
湿気対策を怠った結果、サンルーム内にカビが生えたケースもあります。サンルームを作る際は、必ず湿気対策を心掛けましょう。サーキュレーターを導入したり、換気扇を取り付けたりして、換気を良くするのがおすすめです。
後悔ポイント2:ガラス張りなので汚れが目立つ
サンルームは全面ガラス張りなので、汚れが目立ちやすいです。簡易的なテラス囲いタイプの場合は、屋根のみポリカーボネートですが、半透明なのでいずれにしても汚れが目立ちます。
とくに近年は花粉や黄砂、PM2.5などが雨とともに降り注ぎ、サンルームへ付着しやすいです。そのため汚れが気になる場合は、定期的に大掛かりな掃除をしなくてはいけません。
基本的には中性洗剤を使って、全体を拭き掃除します。手が届かない範囲は、高圧洗浄機などを使って対処するとよいでしょう。
自力で掃除するのが難しいと感じる方は、業者へ依頼するのもおすすめです。また、汚れが付きにくい材質のサンルームを選んでおくと、ある程度は掃除の手間が省けます。
後悔ポイント3:設置費用が高い
サンルームは大きいので、業者に設置を依頼するほかありません。そのためサンルーム本体の価格にプラスして、高額な施工費用がかかります。
とくに基礎部分がコンクリートのガーデンルームタイプは、施工費用が高くなりやすいです。さらに、オプションや設備を付け足していくと、どんどん費用が高くなるので注意しましょう。
少しでも設置費用を抑えたい場合は、ガーデンルームタイプ以外のサンルームを選ぶのがおすすめです。また業者に任せる範囲は最低限にして、自分たちで用意できそうな設備はDIYするとよいでしょう。
後悔ポイント4:固定資産税、登記費用などがかかる
サンルームを設置すると、固定資産税や登記費用などがかかります。簡易的なテラス囲いの場合、お住いの自治体によっては税金がかからないケースもありますが、基本的にはかかると思って金銭面の計画を立てたほうがよいです。
一般的には約6畳のサンルームで、年間15,000円〜20,000円程度の固定資産税がかかるといわれています。自治体によって税額が変わるので、どのくらいかかるか心配な方は、役所へ相談してみましょう。
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後悔ポイント5:雪によって破損する可能性がある
サンルームの屋根は、重量物にあまり強くありません。そのため雪の重さに耐えきれず、ひびが入ったり曲がったりする可能性があります。
家の屋根からまとまった雪やつららが落ちて、破損するケースも考えられるでしょう。積雪の多い地域にお住まいの場合は、こまめな雪下ろしが必要です。
雪による破損を避けるために、積雪強度が定められたサンルームを選ぶのもよいでしょう。
「積雪20cmまで対応可・50cmまで対応可」など、強度設定のある製品を選べば、定められた積雪量までは耐えられます。施工会社と相談し、どの強度を選ぶとよいか慎重に決めましょう。
後悔ポイント6:雨漏りしてしまう
気密性や水密性の低いタイプを選ぶと、雨漏りしてしまうことがあります。とくに雨が増える梅雨の時期や、台風の時期などは要注意です。設置費用はできるだけ抑えたいものですが、快適に過ごせるよう、ある程度きちんと気密性の担保された製品を選びましょう。
また、通常の室内空間に比べて遮音性が低いため、「雨音がうるさい」と感じる人もいます。雨音が気になる場合は、サンルームに隣接した部屋に遮音用シャッターを設置するなどして対策するとよいでしょう。
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サンルームを後付けしたい!リフォーム費用は?
サンルームを後付けするためのリフォーム費用は、種類や広さ、性能に左右されます。ガーデンルームタイプ・テラス囲いタイプ・バルコニータイプのおおまかな費用と工期を一覧にしましたので、目安として参考にしてください。
サンルームの種類 |
本体価格+施工費用の金額目安 |
工期の目安 |
ガーデンルームタイプ |
100万円~ |
10日~ |
テラス囲いタイプ |
50万円~ |
3日~ |
バルコニータイプ |
40万円~ |
3日~ |
また、サンルームを設置する庭に、障害物や傾斜などがある場合は、別途30,000円ほどの整地費用がかかります。見積りの段階で、本体価格と施工費用のほかに追加費用がかかるか、確認しておくと安心です。
サンルームを作る前に考えるべき3つのポイント
設置したあとに後悔しないよう、サンルームを作る前に考えておくべきポイントを3つ紹介します。
- 使用目的を明確にする
- 設置場所の日当たりにこだわる
- 設備やオプションについて考える
サンルームを設置する費用は高額です。出来上がったあとで「想定と違った」「納得いかない」という結果にならないよう、ポイントをしっかり押さえておきましょう。
ポイント1:使用目的を的確にする
サンルームを作るときは、使用目的を考えてから作りましょう。サンルームはサイズが大きいほど、設置費用も高くなります。使用目的を明確にして必要なスペースを確保すれば、無駄に費用が高くならなくて済むでしょう。
- くつろぎの場として使う
- 子どもの遊び場として使う
- 洗濯物を干すために使う
このように使い方を決めたうえで、「物干し竿は何mくらい必要か?」「イスやテーブルは必要か?」などを具体的に考えましょう。
使用目的に合う広さの目安を表にしたので、参考にしてみてください。
代表的な使用目的 |
広さの目安(横幅×奥行き) |
くつろぎの場として使う |
約3.5m×1.5m |
子どもの遊び場として使う |
約3.5m×2m |
洗濯物を干すために使う |
約3m×2m |
ポイント2:設置場所の日当たりにこだわる
サンルームは、日当たりの良い場所に作るのがおすすめです。洗濯物を干したときに乾きやすいほか、不要な湿気が溜まりにくくなります。
1年通して日当たりの良い方角は南なので、できるだけ家の南側にサンルームを設置するとよいでしょう。住宅の構造上、南側に作るのが難しかったり、背の高い建物があったりする場合は、南東側もおすすめです。
いずれの方角も難しいときは、サンルームに湿気が溜まらないよう、対策を練っておきましょう。
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ポイント3:設備やオプションについて
設備やオプションは、追加するほど設置費用が高くなります。
- 換気扇を付けるのか?
- 可動式物干し竿を付けるのか?
- 天井に日よけは必要か?
など、取り付け前に必要なものをよく話し合っておきましょう。
また多くの場合、設備やオプションを後から追加すると、費用が割高になってしまいます。必要な設備があれば、一度の工事ですべて取り付けられるようにしましょう。
注意点を考慮した上で設置しよう!
サンルームには、本格的なガーデンルームタイプ・簡易的なテラス囲いタイプ・既存のベランダやバルコニーをガラス張りにするバルコニータイプの3種類があります。それぞれ設置費用が異なるので、予算やライフスタイルに合わせて、最適なタイプを選びましょう。
多目的に使えて便利なサンルームですが、「湿気が溜まりやすい」「固定資産税がかかる」などのデメリットもあります。
設置したあとに後悔しないよう、「日当たりの良い場所を選んで設置する」「使用目的に合わせて最低限の広さで作る」などの工夫をするとよいでしょう。事前にしっかり家族で話し合っておけば、納得のいく快適なサンルームを作れます。
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